顎関節症JAW
顎関節症とは
顎関節症に見られる代表的な症状は、
「あごが痛む」
「口が開かない」
「あごを動かすと音がする」
上記の3つです。
顎関節症は、治療を先延ばしにしても命に関わることや、日常生活で著しい障害が出るような恐ろしい病気ではありません。ですが、顎関節症を放置しておくことで、体の様々な部分に弊害を起こす可能性があります。当院では適切な診察や検査を受けていただくことが可能です。早期の治療により症状を改善していくことが重要となります。
顎関節症の症状
顎関節症の症状には以下のようなものがあげられます。
- 顎に痛みが走る
- 耳や耳の周辺に痛みがある
- 大きなお口を開けられない
- 口を開ける、顎を大きく動かした時に音がする
- 肩こりや頭痛がする
- ものが噛みにくい
- めまいや頭痛が頻繁に起こる
当院の顎関節症治療の特徴
1.生活指導
顎関節症は、日常生活での行動や、ご自身でも意識していない癖が症状と関係していることがあります。
ご自身で普段からの行動に気をつける事で、症状が軽くなる場合があります。
顎の関節や咀嚼筋と言って、噛む筋肉への負担を減らすため、具体的に気をつける項目は下記の通りです。
- 硬い食品や長時間の咀嚼は避ける
- 頬杖や、同じ方向で寝ることを避ける
- 姿勢を正す
- 集中しやすい仕事中に上下の歯が接触していないか確認する
- リラックスしている時間に噛み締めていないか意識する
- 特に強い心理的な緊張を感じる環境を遠ざける
上記のように、頬杖や寝る方向など日常的に片方の顎の関節に負担をかけてしまうことや、無意識の状態で噛み締めてしまう癖を理解することで、顎の関節に負担をかけてしまうことを避けるようにします。
2.マウスピース療法
上顎または下顎の全歯列を覆うマウスピース状のものを使用します。
睡眠時の歯ぎしりや食いしばり、咀嚼筋の緊張の緩和や、顎関節部への負荷の軽減を目的としています。
3.薬物療法
医療機関では、顎の関節や咀嚼筋と言って噛む筋肉の痛みに対して、消炎鎮痛薬で痛みや炎症を取る治療を行います。
用法容量を守り、決まった期間しっかりと服用します。症状に応じて、服用方法やお薬の種類を調整してコントロールします。
お薬を服用しても改善しない場合は他の原因を探すことや、治療方法を再度考える必要がありますので、お気軽にご相談下さい。
4.運動療法
運動療法には、筋肉や靭帯などの柔軟性や伸張性を改善するストレッチや、関節へ直接アプローチして顎関節の動きを良くしてお口が開く量を増加させる下顎を動かす訓練、また、疲れやすい筋肉を鍛えて耐久性を向上させる筋力増強訓練があります。
患者様にそれぞれに合った訓練方法の提案を行います。
5.矯正治療
不正咬合(バランスの悪い噛み合わせ)が原因での顎関節症の場合、矯正治療の提案を行います。
- 奥歯でしか噛めない
- 片側ばかりでものを噛んでしまう
上記のような方は顎の関節に負担がかかり、顎関節症を発症する可能性が上がります。
矯正治療を行い、バランスの良い噛み合わせを作ることで顎関節への負担軽減を目的としています。
6.ボトックス治療
ボトックス治療について
ボトックスは神経の作用を抑制し、筋肉の異常な運動を和らげる効果があります。歯ぎしりや食いしばり、顎関節症の治療に咬筋への注射で使用されます。これにより、睡眠の妨げや頭痛、肩こり、歯の摩擦、被せものの破損などの問題を改善できます。
期待できる効果
- 歯ぎしりや食いしばりの軽減や消失
- 歯の磨滅抑制
- えらの張りの改善
- 小顔効果
などが挙げられます。
美容外科のシワとりにも使用されていることがよく知られています。
顎関節症治療の流れについて
カウンセリング
お一人お一人の現在気になる箇所や噛み合わせの状態、生活習慣などをお聞きかせいただきます。
診査・診断
咬合治療をするためには、正確な診査・診断が必要です。そのために、様々な検査を⾏います。
診断/治療計画
検査結果と治療計画をご説明いたします。顎関節症で長い期間、数ヶ月や数年と悩まれている⽅は、顎の筋⾁や靭帯が疲れて凝り固まっていることが多く中長期的な治療が必要になります。
顎の関節に負担のかからないよう、期間をかけて的確に治療を進めてまいります。
心配事がある際は、遠慮なくご相談ください。
治療開始
患者さんの状況に合わせて「⻭列矯正」「被せ物」「矯正+被せ物」などのケースにより最適な治療法は異なるため、患者様1人1人への最適な治療を行います。